【初心者向け】オリジナルキャラクターを描こう!|キャラデザ
「オリキャラを描いてみたいけど、何から手をつければいいのかわからない……」
イラストや創作を始めたばかりの人がぶち当たる壁と言ってもいいのが、キャラクターデザインです。この記事では、オリジナルキャラクターを作るにあたってのアイデアの出し方や世界観の設定のヒントをご紹介します。
他のクリエイターさんと交流できるコミュニティ情報も載せているので、ぜひ最後までご覧くださいね!
目次
オリジナルキャラクターとは何?
オリジナルキャラクターとは、既存のキャラクターではなく、あなた自身のアイデアで0から生まれた全く新しいキャラクターのことを指します。
自己表現の手段の一つであるオリジナルキャラクターは、自分の世界観から生まれてくるものです。
- 自分がどんな理想を抱いているか
- どんなふうに世界を見ているか
- どんなものが好きか
以上のような自分の世界観を視覚的に表すことができます。
また、SNS上ではオリジナルキャラクターを作っている人同士での交流もあり、新しく趣味を始めたい人や新しい友達が欲しい人にもおすすめです!
魅力的なオリジナルキャラクターの制作手順
オリジナルキャラクターを作ろう!といっても、何から始めたらいいかわからないという方もいらっしゃるかと思います。キャラクターの制作方法は、正直人によって様々なのですが、今回はその方法をアプローチごとに二つに大別してみました。
一つ目の方法は、より世界観を深めたいときに。
二つ目の方法は、テーマ性がはっきりしたイラストを描きたいときにおすすめです。
制作方法① 設定から考えてみよう
まずは設定から考えていく方法で、内面から構築していく方法です。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 性格
- 職業
- 家族構成
などを設定し、それをもとに外見を作っていきます。
たとえば、八人兄妹の長男であれば、頼り甲斐があるように「ガタイがよく、キリッとしている」とかですね。ほかにも、性格によって表情のイメージは変わります。
気弱な性格 | 垂れ眉 |
強気な性格 | ツリ目 |
ワガママな性格 | 童顔 |
また、好きなものや嫌いなもの、得意なことや苦手なことなども設定すると、キャラクターに深みを出せますよ!
実際に私が作ってみた設定がこちらです。
名前 | ジョン・ドゥ |
年齢 | 300歳 |
性別 | 男 |
職業 | 薬草魔女 |
身長 | 149㎝ |
体重 | 5kg |
髪の色 | 白 |
髪型 | 地面につくほど長い |
目の色 | 青 |
性格 | わがまま・傍若無人 |
家族構成 | 天涯孤独 |
好きなもの・こと | お菓子 |
嫌いなもの・こと | 薬 |
特技 | 調薬 |
苦手なこと | 小さい文字を読むこと |
デザインに盛り込みたい要素 | 体重の軽さを風船で表現したい |
その他備考 | 魔女の少年(300歳)(魔女は男もいた) 苦い薬が嫌いなので、飲みやすい薬を研究している。 体重が異常に軽いのは、いろんな契約で持っていかれているため。 300歳なので小さい文字を読むのが苦手。老眼鏡必須 |
そして生まれたデザインがこちらになります。
瞳を青にすることと髪色を白にすることを設定で決めていたので、全体的に寒色でまとめています。
その他にも以下のような要素で設定を表現しています。
- 老眼鏡がないと小さな文字が読めない:丸メガネ
- ワガママ・傍若無人な性格:童顔
- 体重の軽さ:風船
- 魔女:ホウキ
「薬草」や「調薬」の要素も表現できたら、なお良かったと振り返っています。
制作方法② コンセプトから考えてみよう
二つ目はコンセプトから考えていく方法で、外見から要素を考えていく方法です。
たとえば、「黄色」をコンセプトにしたキャラクターであれば、
- 差し色はどんなものが良いか
- どんなアイテムを持っていると魅力的か
- どんな印象を与えたいか
といった要素を考えます。
そのうえで、設定を深掘りしていきましょう。例えば、
- なぜそのアイテムを持っているのか
- 印象と実際の性格の差異
- 名前や職業などの設定
といった情報になります。
コンセプトからキャラクターを作るときは、マインドマップがおすすめです。
今回はEdrawMindを使っていますが、紙とペンでもマインドマップは作れます。筆者も普段は紙とペンで作っています。
マインドマップから「とうもろこし」と「太陽」その他関連キーワードを得て、生まれたキャラクターが以下になります。
「黄色」がテーマなので、差し色は補色の青にしました。
- とうもろこし:インナードレスの柄
- 太陽:マントの柄
- アステカ文明:衣装のデザイン
以上のような要素で、黄色のイメージをつけられるように工夫しています。
魅力的なアイデアの出し方5選
創作する上で最も楽しい部分でもあり、悩みの種であるアイデア出し。オリジナルキャラクターの魅力はアイデアにかかっていると言っても過言ではありません!
魅力的なアイデアの出し方を五つご紹介するので、参考にしてみてください。
身の回りの人や物から発想する
- ご家族
- ご友人
- 職場の同僚
など、周りにいる人は自分が思っているより個性的で魅力的です。その人の特徴や癖、考え方をもとにキャラクターの性格や外観を考えてみましょう。
また、動物や植物を参考にするのも良い発想方法です。猫のように気まぐれなキャラクターや、ひまわりのように明るいキャラクターなど、モチーフが持つイメージを反映させてみてください。
ランダムな言葉を組み合わせる
辞書を適当に開き、目についた単語を組み合わせることで意外な発想が生まれることもあります。
例えば、「宇宙」と「犬」というキーワードを組み合わせると、初めて地球軌道を旅した「ライカ」に結びつきます。そうでなくても、「かつての飼い主を探して、宇宙を旅する犬」とか「宇宙産のスペース・ドッグ」とか、色々アイデアが浮かびますよね。
辞書がない方は、ランダム単語ガチャなどのサイトを使ってみましょう。
神話や伝説・歴史を参考にする
神話や歴史には、現代ではもう失われた世界や価値観、文化があります。
神話上の登場人物や、歴史上の偉人から
- 職業
- 性格
- 背景
などのインスピレーションを得てみるのも有効な方法です。
自問自答する
- 「好きな世界で生きられるなら、どんな世界がいいだろう?」
- 「その世界でどんな職業をしているかな?」
- 「どんな人と友達になるだろう?」
など、自分自身に問いかけてみるのも一つの方法です。
より個人的な感情や願望、イメージをキャラクターに反映させることができますよ!
他のクリエイターの作品に触れる
「他のクリエイターの作品を見ると、影響されてしまうから見ない!」という方がたまにいますが、他のクリエイターさんの作品はどんどん見るべきです!
自分にはない発想をガンガンインプットしていかないと、アウトプットができません。インプットを楽しんで、アウトプットに繋げてくださいね。
キャラクターはどんな世界にいる?世界観の作り方
より深みのあるキャラクターを作りたい方は、世界観の作り込みにもチャレンジしてみましょう!
深みのあるキャラクターとは何か。すなわち覗き込む余地があるキャラクターです!
例えば、リュックを背負っているキャラクターがいたとします。そのリュックには何が入っていますか?ファンタジーの世界なら、水の入った皮袋や魔導書、干し肉などの携行食などでしょうか。逆に未来的な世界なら、携帯端末が複数個、レーヨン、モバイルバッテリーなんかも入っているかもしれませんね。
このように、世界観をしっかり練ると、キャラクターの衣装や持ち物も変わってきます。
世界観を決めるステップは以下の3つです!
- テーマを決めよう!
- 世界を構成する要素を設定しよう!
- キャラクターの立ち位置を考えよう!
「どうしてこのアイテムを持っているのか」「どうしてこの衣装はこのデザインなのか」を答えられるように、世界観をつくれるようになりましょう!
ジャンルを決めよう!
世界観はキャラクターの物語を支える土台です。
- ファンタジー
- SF
- 現代
- 時代もの
このジャンル決めでキャラクターの衣装の雰囲気も決まります。
キャラクターに着せたい衣装から決めてもいいですよ!
世界を構成する要素を設定しよう!
歴史や地理、文化、政治、経済、魔法や科学……、設定しすぎても身動きがとりにくくなるのですが、せめて文化と魔法や科学は定めておくと創作しやすいです。
- 文化:習慣や宗教、食べ物や住環境など
- 魔法や科学:世界を支える技術が魔法か科学か、どのくらい発展しているのか
以上の二つが決まっていると、キャラクターを考えるときに役立ちますよ!
キャラクターの立ち位置を考えよう!
キャラクターはその世界においてどのような立ち位置でしょうか?
- 主人公
- ライバル
- 物語には一切関与しない一般市民
どういう立ち位置のキャラクターかを考えることで、衣装や装備を決めやすくなります。
たとえば、一般市民なのに、普通は勇者の剣は持ちませんよね。逆にもし持っていたら、なぜ持っているかを考えさせることもできます。
このように考えさせる余地を作ることが大切です。
キャラクターデザインを楽しんで続ける練習方法
どんな練習も楽しいに越したことはありません。
この項目では、以下の四つの練習法をご紹介!
- とにかく考え続けよう!
- 描くのがしんどいときはキャラクターシートを作ろう
- たくさんの作品に触れよう!
- コミュニティに参加してお題とフィードバックをもらおう
楽しんでキャラクターデザインに取り組みましょう!
とにかく考え続けよう!
キャラクターデザインは、紙やペンがないとできないと思っていませんか?
そんなことはありません。
キャラクターデザインに関わる要素は実際に描く以外にも、
- アイデア出し
- 世界観設定
- キャラクター設定作成
などたくさんあります。
世界観やアイデアは出そうと思って出てくるものではないので、考える時間を増やして、出てくるタイミングを増やしてあげなければいけません。ペンを持てない時、描く作業ができない時はキャラクターについて「考える」練習をすることをオススメします。
描くのがしんどいときはキャラクターシートを作ろう
ペンを持ちたくない日もありますよね。筆者も、寝て過ごしたいな〜ってときが週に何度もあります。
そんなときは、キャラクターシートを作ってみましょう!
キャラクターシートとは、いわばキャラクターの履歴書です。そのキャラクターの名前や年齢、来歴、スキル、好き嫌いや得意不得意、とにかくキャラクターにまつわる情報をまとめましょう。
キャラクターシートを書き溜めておくと、いざ描きたい気分になったときに楽ができますよ!
たくさんの作品に触れよう!
他のクリエイターの作品に触れることは立派な創作活動です。
小説、映画、漫画とイラスト以外にもたくさんの作品に触れてみるのも大切な練習です。いろんな作品に触れて、インスピレーションを得てくださいね。
コミュニティに参加してお題とフィードバックをもらおう
一人で創作活動を続けていると、「この表現でいいのかな?」って不安になるときがありませんか?そんなときはコミュニティに参加してみましょう。
X(旧:Twitter)で「#絵描きさんと繋がりたい」といったタグを検索するだけでも仲間が簡単に見つかります。
また筆者のようにDiscordというアプリでコミュニティを作っている人もいます。ぜひ興味のあるものには参加して、フィードバックをもらったり与えたりしてみましょう!良い知見が得られますよ!
筆者のコミュニティ「キャラデザ会」は週に一度お題を出すので、それに基づいてキャラクターデザインをするという企画(参加自由)を主に運営しています。
いつでも仲間を募集中!アプリも参加も無料なので、こちらのリンクからぜひ参加してくださいね!
まとめ
この記事では、キャラクターデザインの基本から、アイデアの出し方、世界観の設定までをわかりやすく解説しました。
キャラクターデザインは、自分自身と向き合い、表現するための素晴らしい手段です。
この記事を参考に、あなただけの個性あふれるオリジナルキャラクターを生み出し、創作の世界を広げていきましょう!